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平和の旅レポート
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長沼ツアー 2012年9月8日

カテゴリー: - admin @ 11時03分01秒

大いに学び、大いに食べた   = 9回長沼平和ツアー =

「自衛隊は憲法違反」明確に判断した9月7日の長沼一審判決から39周年を記念し、9月8日長沼平和ツアーが行われ15人が参加しました。札幌駅をバスで出発、車中は内山代表理事による長沼訴訟に至る経緯の学習。長沼町役場前・吉川鐡之助像では山本玉樹さんが、現地では薮田亨・長沼平和委会長(町議)と作家・加藤多一さんが講義しました。

 以下は、初参加・横倉さんのレポートです。

 キリスト者平和の会・平和委員会主催の長沼ツアー、毎年恒例の行事と聞いていましたが、今回初めて参加しました。
 ツアーの主目的は野呂栄太郎の碑の見学と馬追山の航空自衛隊のナイキ基地の見学(ゲートの何百m先の地点から)でしたが、いずれのテーマも「長沼という土地の理解」がキーポイント。
 長沼町を夕張川、千歳川などいくつもの川が流れ、しかも低地のせいか昔からよく洪水に見舞われたが、その分土地は肥沃であった。長沼が早くから農業が盛んであったのはそういう土地であったからだ。

=野呂栄太郎碑の前で、横断幕は山本玉樹さん(84)の力作=

 野呂栄太郎の生家も農家であった。父親は米の増産に研究熱心であったし、両親ともに子供たちの教育にも熱心であったとのこと。
 地元ガイドの薮田亨さん、長沼の人たちはこの偉大な経済学者を誇りに思っていると説明にも力が入ります。
 それから、福島判決から来年でもう40年になるという。40数年前、馬追山に航空自衛隊の基地ができると知った地元の人たちは、山の林を切ることで山の保水力が失われ、長沼の町は大雨になると直ちに洪水になる、長沼の農産物が壊滅的打撃を受けるとして、町民たちが札幌地裁に裁判を起こした。
 札幌地裁の福島重雄裁判官は、裁判官の独立を頑なに守り抜き、画期的な違憲判決を下した。あれから40年にもなるのですね。
 福島判決は、特に立法権をチェックできる違憲立法審査権がほとんど行使されることがない歴史の中で、ひときわ光を放っているのです。
 そして、最後は、薮田さん宅の前庭で「焼肉パーティ」。薮田さんの所の新鮮な野菜も焼いてみんなお腹いっぱいいただきました。
 そのほか、長沼在住の加藤多一さんも長沼を語ってくれました。「知恵袋」と思われている方々が参加されていました。この次は、もっと時間をかけて、いろいろな方から「長沼について」聞きたいものです。

(大通平和委員会 横倉友子)

平和新聞より