平和と教育を考えるツアー連絡会  
これまでの企画


|
平和の旅レポート
|
 

新婦人創立50周年記念 第23回沖縄平和を考えるツアー

カテゴリー: - admin @ 15時00分45秒


新婦人創立50周年記念 第23回沖縄平和を考えるツアー(2012年4月18日〜22日)

 今年新婦人は創立50周年をむかえます。これまでも沖縄平和ツアーを行い、どれも大きな収穫をえてきましたが、50年の今年、いくつかの候補の中からやはり平和を学ぶのは沖縄でと企画しました。私は2回沖縄に行ったことがありますが、平和ツアーは初めてです。4月18日から22日の5日間、39人の参加で平和の旅がスタート。初日は首里城、那覇の街並みを観光し、翌日から2日間、沖縄平和委員会の平和ガイド・川満さんの説明で南部戦跡から中部基地の見学をすすめました。今回初めて沖縄、また初めての沖縄平和ツアー参加者が多く、川満さんは沖縄の地理から、アメリカがなぜ、どのように沖縄に基地をつくりはじめたかなどを詳しく説明し、野戦病院跡地、住宅地と隣り合わせの米軍などをまわり、いかに沖縄が悲惨な戦場だったか、今なお基地問題を解決できないことを深く考えさせられました。

「やんばるの森に基地はいらない」

 3日目の朝、この日は名護市高江と辺野古、名護市役所を訪問。朝一番、小雨の中を高江へむかいました。東村の森にはヘリパッドがあり、さらにまだ建設が計画されています。住民が工事に反対し、2007年から毎日座り込みをつづけています。しかし座り込みが工事の妨害をしていると国が住民を訴え、国の訴えはほぼ却下されましたが、2人の方が妨害行為という判決がでています。高江でくらしたい、戦争に加担するヘリパッドはいらないという住民を、国が訴えるなんて!みんな怒りでいっぱいでした。雨の日も暑い日も座り込み、国からの大きなプレッシャーを受けながら、仕事の合間をぬって反対運動をしている人たちの思いや日々のことを聞き、「(今日は)雨で座り込みはキビシイなあ」と思っていたことを反省。高江には、反対運動の中でできた新婦人の「やんばる高江班」があります。「出身は東京で、高江の自然の中で子育てしたくて住んでいます。」と子どもを連れた若い会員も会いに来てくれ、支部や班からの平和の思いのこもったタペストリーやグッズ、新婦人のTシャツなどを渡すことができました。新婦人がとりくんでいる「私は言いたい!」の黄色い用紙に参加者が思いを書きこみ、「基地はいらない!」「安保条約反対!」とシュプレヒコールをあげ、掲げました。午後からは、「新基地ノ―」の闘いを続ける辺野古でも、フェンスにタペストリーをくくり付け、ここでもシュプレヒコール!
 夕方、名護市に戻り、名護市役所に稲嶺市長を表敬訪問。稲嶺市長は「辺野古の海にも陸にも新たな基地はつくらせない」を公約に2010年1月当選。国からの再編交付金が凍結されても、交付金に頼らずに農業に力を入れ、歳入出を見直し、社会保障費を増やしています。アメリカに行き、沖縄の現状や名護市民の声を直接届け、なにより人間を大切にする稲嶺市長。北海道から持っていった石狩支部の会員の「ジャンボ絵手紙」をお渡しし、基地はなくせると実感できた交流でした。

 


「平和の武器は学習」

 ツアーの最終盤はフェリーで伊江島にわたり、女性のバスガイドさん(運転兼任)の案内でタバコの葉畑がひろがるのどかな島内をめぐり、反戦平和資料館では謝花さんのお話を聞かせていただきました。反戦地主の阿波根昌鴻さんがつくった「ヌチドゥタカラ(命こそ宝)の家」で活動を引きついでいる謝花さんは、私たちを歓迎したあと、まだ戦争は終わっていない、米軍基地があり、危険なオスプレイが配備されようとしている、沖縄の声が本土に伝わっていない悔しさを話されました。そして学び、知らせることがなにより大切で、平和は少人数ではつくれないとの言葉に、沖縄から離れていても学ぶこと、しらせることならできると強く感じました。

 

 盛りだくさんのツアー内容で、初めて知ることも多く、また写真や文字で知っている沖縄を直接見聞きし、おおいに学べたツアーでした。この気持ちをもちつづけ、がんばらなくては!
 旅システムの青木さんには企画から細やかなお心遣いをいただき、(特に毎日の3時のおやつは好評でした)ありがとうございました。



新婦人北海道本部     石岡伸子