平和と教育を考えるツアー連絡会  
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平和の旅レポート
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韓国平和と交流の旅2016 に参加して  2016年11月7日(月)〜12日(土)

 切望していた韓国旅行でしたが、ホントに有意義で楽しい旅行でした。ご一緒した方々も各々に素敵な方々で、旅を通じて親交を持てたことをうれしく思っています。今回の旅行は多くのことを学びました。キャンセルされた方は残念なことをしたなと他人事ながら思ってしまいました。

 ナザレ園のおばあさんたちとお会いできたことは、とても印象深く、ある意味ショックでもありました。日本語がしゃべれなくなってしまっているおばあさんが、故郷鹿児島の唄を歌いだし楽しそうに踊る真似までした姿を見たときは胸がいっぱいになりました。国策によって故郷に帰れなくなった人たち、それは決して昔の出来事ではなく、現在も同じように国策のせいで故郷を奪われ帰れなく、切なく苦しい思いを抱えて生かざるを得ないフクシマの人たち。何故かその姿が私の中でオーバーラップしてしまってつらい気持ちになりました。
 個人が犯した過ちであれば謝罪したあとで忘れることも許されるかもしれないけれど、国が犯した過ちは謝罪したとしても忘れさってはいけないのだとあらためて感じました。フクシマの人たちが「私たちを忘れないで」と言っていますが、この言葉の重みをしっかりと受け止めたいと思います。南山の公園の碑に刻まれた記憶されない歴史は繰り返されるものである≠アの言葉をいつも胸の中におこうと決意しました。

 独立記念館で見た「3.1独立運動」の当時の映像も強く印象に残っています。「万歳!万歳!」と声をあげながら、あらゆる路地から人々が飛び出して来るシーンを見たとき、思わず涙がこみあげました。一人一人が自覚的に声をあげ行動する、路上に出る。私たちも戦争法のたたかいで経験しました。そして、その行動が生み出す力の大きさ強さも実感しています。「レ・ミゼラブル」の民衆の歌のシーンも思い出し、個人個人の力は小さいけれど心ひとつに行動すれば素晴らしい力を発揮することができることを私たちは経験したし、こうして歴史をつくっていくんだと言うことも実感しています。

 水曜行動に地方の中学生、高校生が多勢で参加しているのも驚きましたが、日本の若者も私たちと一緒に路上に出て声をあげ行動しているぞと思いながら、若い世代に引き継いでいく責任が私たちにはあるということも感じています。まだまだ私たち自身もがんばるんだけれど、そのためにも今回のような旅行を多くさんの人たちに経験してほしいなと思います。青木さんがおっしゃっていた「活動する人こそ行ってほしい」ホントそうだなと実感します。肌で感じ、感性で受け止めるって大事ですよね。案内していただいた場所すべて心に刻みたいと思っています。

 娘も「また行きたいね、韓国」と言っておりました。「教科書にあった」とうっすらとした記憶しかなく衝撃だったようです。それだけでなく、市場をブラブラしたり美味しいものをいっぱい食べさせていただいたのも嬉しかったようです。ありがとうございました。


  

春木 智江